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個人事業主と法人の違いと特徴は?メリット・デメリット

事業を開始する際、個人事業主 or 法人 のいずれかの形態でスタートします。個人事業主と法人ではさまざまな違いがあり、それぞれにメリットとデメリットもあります。

そこで今回は、個人事業主と法人の違いと特徴、メリット・デメリットに加えて、どちらを選ぶべきかのポイントをご紹介します。

個人事業主と法人の違いと特徴

事業開始の手続き方法

事業開始時は、個人事業主と法人どちらも手続きが必要ですが、その方法やかかる費用に大きな違いがあります。

個人事業主として開業する際は、開業届を税務署に提出するだけで完了します。青色申告をする場合は、青色申告承認申請書の提出も必要です。個人事業主は、開業に関するいずれの手続きにも費用がかからないため、書類を作成するだけで開業できるわけです。

一方、法人として事業を開始するには法務局で登記申請を行う必要がありますが、その前に定款の作成・認証、出資金の払込など行うべき手続きが多く、設立するための費用もかかります。そのため、法人として事業を開始する方が手続きに時間がかかり、費用も高くなります。

課せられる税金の種類

事業開始後に個人事業主と法人で大きく異なる点として挙げられるのは、課せられる税金の種類です。

個人事業主は、経費や所得控除などを除いた金額にかかる所得税のほか、消費税や住民税、個人事業税などがかかります。中でも所得税は所得額に応じた7段階の累進課税であるため、所得が増えるとともに税金も高くなってしまいます。

法人の場合は、所得税ではなく法人税、その他に法人住民税や法人事業税、消費税がかかります。法人税は10~25.5%の税率で、所得税よりも税率が抑えられているので、所得が増えたとしても個人事業主ほど税率が高くはならない点が大きな違いです。

社会的信用度

社会的信用度は、個人事業主よりも法人の方が高くなります。事業開始時に手続きを見てもわかるように、個人事業主として事業を始めることは、そう難しいものではありません。これに対し、法人は事業を開始するまでのハードルも高くなりますが、法人として事業を開始するには法務局での登記を行うため、法律上法人格が認められていることを意味します。

また、登記した内容は誰でも閲覧が可能であることもあり会社法などに基づいた運営と責任が求められるので、法人は個人事業主と比較すると社会的信用度が高いといえます。

個人事業主のメリットとデメリット

少ない初期費用で簡単に開業できる

個人事業主として開業する手続きはとてもシンプルで、開業届を税務署に提出するだけ事業をスタートできます。初期費用は必要なく、事業運営に必要な資金があればすぐに開業できることがメリットです。

原則的に、開業届の提出は事業開始後1ヶ月以内と所得税法で定められていますが、提出が遅れたとしても罰則などはありません。ただし、開業届は開業したことを届け出るものであるため、開業前の提出は認められません。

一定の所得内であれば税金が安くなる

個人事業主として開業すると、青色申告が可能となります。青色申告は、白色申告よりも複雑な複式簿記で記帳しなければなりませんが、最大65万円の青色申告特別控除が受けられる大きなメリットがあります。また、個人事業主の場合は赤字となった場合は所得税や住民税の負担もありません。

個人事業主は所得税がかかりますが、累進課税であるため一定の所得内であれば法人より税金が安く済みます。

所得が上がると税率も上がる

上記のように法人より税金が安くなるメリットがあると述べましたが、個人事業主のデメリットはこの税率に関わってきます。所得税は所得が上がるにつれて税率が高くなるため、個人事業主として所得が増えると、法人よりも税率が高くなってしまうのです。売上額が多い個人事業主が法人化する理由の多くが、この税率の高さです。

一般的には、800~900万円程度の所得が法人の税率を超える分岐点といわれています。所得がこの額になったときが、個人事業主が法人化を検討するタイミングといえるでしょう。

法人のメリットとデメリット

税金面で有利

法人のメリットの1つに挙げられるのが、税金に関する点です。

まず、法人は個人事業主よりも経費として計上できる範囲が広くなります。個人事業主が経費として計上できるものの例として、自宅兼オフィスの家賃や通信費、水道光熱費などがあります。法人では、これらに加えて社宅の家賃や役員報酬、賞与のほか、生命保険料なども経費として計上できるため、個人事業主よりも節税効果が高いメリットがあります。

その他にも、役員報酬や役員退職金を損金として計上できること、赤字を計上しても個人事業主は3年のみである欠損金の繰越が10年間可能であることも法人のメリットです。

法人は事業開始にかかるコストがかかりますが、その分経費で計上できる項目が多く赤字の繰越も長いため、節税しやすいといえます。

社会的信用度が高い

法人の最大のメリットといえるのが、社会的信用度の高さです。前述した通り、会社法に基づいた運営を行う法人の登記情報は公開されています。これによって社会的信用度も高くなるため、金融機関などからの融資も個人事業主よりも審査が通りやすくなります。

法人の方が取引先からの信用度も高いので、将来的な取引においても有利に働き、将来的な事業拡大も期待できるでしょう。

事業開始の手続きが煩雑でコストもかかる

法人のデメリットは、事業を開始するための手続きやコスト面の負担が個人事業主より多い点です。個人事業主の手続きのように法人設立は簡単ではなく、登記申請書や定款、印鑑届出書など10種類もの書類を準備して提出しなければなりません。株式会社を設立する際は、登記手続きをする前に公証役場で定款認証を行う必要もあり、より手続きが煩雑です。

登記前に定款認証や定款認証費用、登録免許税や資本金などのほか、会社印と印鑑証明書にもコストがかかります。法人として事業を開始するには、これらをトータルして最低でも株式会社で25万円、合同会社でも10万円は必要です。

最近では、面倒な事業開始時に関わる手続きをオンラインでできる無料サービスが登場しています。マネーフォワード会社設立は、フォームに沿って3ステップの手続きを進めるだけで簡単に会社設立が可能です。利用特典もあるので、これから会社の設立を検討している方は、ぜひ利用してみましょう。

個人事業主と法人、どちらを選択するべき?

事業を開始する際、まず個人事業主として始めるか、または最初から法人としてスタートするか迷うことがあるかもしれません。どちらを選択するかは上記のメリットとデメリットから判断してもいいですが、前述の個人事業主と法人の特徴に加えて以下のポイントも踏まえて検討してみましょう。

・取引先:法人取引のみなら法人、個人事業主との取引なら個人事業主でも可
・従業員の有無:家族が従業員なら個人事業主、複数名の従業員を雇用する場合は法人
・資金の調達:出資や融資を受ける場合は法人、自己資金のみの場合は個人事業主

これらに加えて税制面でのメリットも考慮するのであれば、前述した所得額800~900万円を目安にしましょう。最初は個人事業主からスタートし、所得がこの額に達した時点で法人化するのも1つの手段です。

まとめ

個人事業主と法人は、事業開始時の手続き方法に大きな違いがあり、税制面でのメリットやデメリットにも違いがあります。

事業開始時にどちらかを選択しなければならない場合は、事業の規模や将来的な事業拡大なども視野に入れて、最適な方を選択しましょう。

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この記事を書いた人

まるりん

フリーランスワーカー.jpの創設者 株式会社乙栄商会 代表取締役 乙丸英広。パソコン1台、資産50万円を元手に2013年10月 足立区の実家で起業。

株式会社乙栄商会は、10期目突入。設立から400社以上の企業から6,500件以上の新規取引を創出。(※1)最近では上場企業のwebメディアの編集業務や小室哲哉さんの楽曲アーカイブを請け負う。

2021年 経済産業省から補助金の採択をされる。
2023年 協力会社のご縁があり、資金調達成功。
現在は自社webメディアのフリーランスメディア.jpを育てている。

(※1=2013年〜2023年9月現在)