企業側は確定申告の時期が近づくと、フリーランスから「支払調書を送ってください」と連絡を受けることがありますよね?支払調書とは自分が相手に支払った金額が記載されている書類のことです。
今回はそんな支払調書について学んでみましょう。
支払調書の基本を知ろう
支払調書ってなに?
支払調書とは、フリーランスに1年間で支払った報酬や源泉徴収額を集計した書類です。税務署は、支払調書の金額と、フリーランスなど発注先が申告した金額が一致しているかを調べることで、不正を発見することができます。
支払調書は法定調書の1つであり、全部で60種類あります。いちばん身近な法定調書は会社員の「源泉徴収票」でしょう。このように法定調書によって税務署は正確な支払いを把握しています。
支払調書は作らないといけない?
原則として、企業側はフリーランスから支払調書を求められても応じる義務や法律はありません。
とはいえ、支払調書の写しをフリーランス側に渡すことが慣例のようになっています。フリーランスは確定申告書を作成する労力が大きく削減されることもあり、「支払調書の作成に応じない」という態度は、不信や反発を招く恐れがあります。
いつまでに提出するものなの?
支払調書の提出期限は原則として報酬を支払った年の1月31日までに、主要な法定調書の合計表をまとめた「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」と共に税務署に提出します。
12月末で確定、1月末までに税務署提出、2月16日から確定申告までにフリーランスに送付する必要があります。
支払調書の作り方
支払調書を作るには国税庁のWEBサイトや税務署からフォーマットを入手して、Excelで作成する方法と、会計ソフトを利用する方法があります。Excelの場合は誰にいくら支払ったかを帳簿などで管理しておくとスムーズに作成できます。
では、具体的にはどのような項目があるか確認しましょう。

支払を受ける者
報酬を受けるフリーランスの住所(居所)、名前(所在地)、個人番号(法人番号)を記入します。
最初に業務委託契約を結ぶ際に、必要事項を聞くようにしておきましょう。
区分
どのような内容の報酬や料金を支払ったかを記入します。
たとえばライターへの報酬なら「原稿料」と具体的に記入します。
細目
区分よりもより細かい内容を記入したいときに使用し、なければ空欄でも構いません。
案件名、公演名、支払い方法などが入ることが多いでしょう。
支払金額
1月1日から12月31日に支払いが決まっている金額を記入します。
金額には未払いの分も段を分けて記入する点に注意しましょう。
源泉徴収税額
すでに源泉徴収をした金額と、未払い分で源泉徴収が必要な金額を段を分けて記入します。
摘要
以下に該当するときのみ記入します。
- 診療報酬に家族診療分があるとき
- 災害により報酬など源泉所得税などの猶予を受けたとき
- 広告宣伝のための賞金を金銭以外で支払ったとき
- 相手が源泉徴収免除の対象であったとき
支払者
報酬を支払った側の住所(居所)、名前(所在地)、個人番号(法人番号)を記入します。
マイナンバー
支払調書にはマイナンバーを記載する箇所があります。提供を求める必要がありますが、フリーランス側から拒否される場合もあります。
マイナンバーの記載がないと本来なら再提出となりますが、事務負担が大きいことやマイナンバーの普及過程ということで、今のところは受け付けてくれます。
まとめ
支払調書についての知識は起業当初だと知らない情報ですが、知ったかぶりをするよりも担当税理士や税務署で質問するようにしましょう。実際に「知ったかして的外れなことを言ってしまって口論になった」という例もあります。知らないことは恥ずかしいことではないので、わからない時は素直に「教えてください」と聞いてみるのも良いでしょう。

