フリーランス・個人事業主は自由な生活が魅力ではありますが、病気やケガをして働けなくなってしまった時は収入が減少して大変です。特に深刻なケースは死亡してしまった時です。
しかし、亡くなった後は自分自身でどうにかできるものではありません。
今回は急に亡くなられては困る、「死亡への備え」にまつわる話です。
自分のことより遺族を考えて準備する
ある日、急に死亡してしまったら、企業であれば社員同士で仕事を共有できているケースが多いので、そこまで問題にはなりません。しかし、フリーランス・個人事業主の場合は大変です。
サーバーやドメインの管理を代行するようなWebの仕事であれば、顧客側は急に更新ができなくなってしまうので、急に連絡がとれなくなったら大問題になります。
また、仕事や打ち合わせのスケジュールが入っていたのに、訃報を知らせることができなければ連絡がないままドタキャンのような状態になってしまいます。
そんなことになったら本当に大変なトラブルになってしまいます。
トラブルを誰が負担するのか?というと、遺族が負担しなければいけません。
では、遺族の負担を軽減するために、遺族のことを考えて生前準備を進めましょう。
情報をまとめる
パソコンやクラウドなど、情報が散らばっていると厄介です。仕事のスケジュールやパスワードを、わかりやすい場所にまとめておくと良いでしょう。
特に月額会員になっているサービスは、遺族が解約しやすいように一覧表を作成しましょう。
そのまま放っておくと、死亡してから遺族が何ヶ月分も払うことになってしまいます。死亡していれば、大抵の場合は支払う義務が消失しますが、サービスの契約によっては、知らずに遺族が使用していて、おもわぬ負債を負うハメになるかもしれません。
仕事の相棒を探す
自分の仕事を把握している相棒を探すことも重要です。仕事の取引先の情報などを相棒と共有していれば、急に死亡した時に相棒が取引先に訃報を周知させることを手伝ってくれます。
訃報を周知させる労力は遺族だけだと限界があります。
生前準備の方法は、日頃から仕事仲間と家族ぐるみで仲良くしておくと、いざとなった時に連絡しやすくなるでしょう。
あまり、コミュニケーションを家族と仕事仲間でとりたくない方は、取引先の年賀状などを一箇所に保管しておくと遺族が関係性を理解しやすいのでオススメです。
遺族基礎年金について

遺族基礎年金って何?
日本に住んでいると毎月、年金の保険料を払っていますよね。これは老後に貰える年金だけではありません。
遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、死亡した時に遺族に支給されます。
年金の加入状況や納付状況によって、条件を満たしていた場合は遺族年金を受け取ることができます。
遺族基礎年金で貰える金額
遺族基礎年金の基本額は「年額780,900円×改定率」です。改定率は物価や人口を反映させるもので、直近5年間では2,000円の範囲で上下しています。
基本額に加えて、子供1人につき加算されるのが下記の額です。
2人目まで224,700円×改定率
3人目以降は74,900円×改定率
貰える条件
遺族基礎年金を貰うには大きく3つの要件があります。
[①死亡日要件]
下記のいずれかに該当している必要があります。
- 加入中の者が死亡した時
- 過去に加入していた、日本に住所があり、60歳以上65歳未満の者が死亡した時
- 老齢基礎年金を貰っている人が死亡した時(ただし納付・免除期間が25年以上)
- 納付・免除期間が25年以上の者
※3と4には短縮特例もあります
[②保険料納付要件]
死亡日要件の1と2にあてはまる場合は、AかBのどちらかを満たす必要があります。
A.死亡日の前日に、死亡日の属する月の前々月までに納付済み期間と免除期間が、加入期間全体の2/3以上であること
B.65歳未満までの者が令和8年4月1日前に死亡した場合、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの1年間うちに未納した月が無いこと
死亡日要件の3と4にあてはまる場合は保険料納付要件を満たさなくても、長年納付しているので問題ありません。また、受給する遺族には要件は求められません。
[③遺族の範囲要件]
死亡した者によって生計を維持されていたことが前提です。
配偶者については、「子と生計を同じく」していること。
子供は未婚の18歳に達する日の最初の3月31日まで(障害1,2級の子の場合は20歳未満)です。
つまり、子供がいない場合は、配偶者は遺族基礎年金の対象外となります。
ですが、掛け捨て防止を防ぐために寡婦年金や遺族一時金制度もあります。
民間保険も組み合わせよう

遺族基礎年金だけでは遺族の範囲・金額が十分とは言えません。そこで、民間保険の加入も検討してみてはいかがでしょうか。死亡時の代表的な保険を確認しましょう
定期保険
いわゆる掛け捨て型の保険です。保険期間中に死亡すると保険金が支払われます。保険料を安く抑えられますが、掛け捨てなので貯蓄性はありません。
終身保険
満期がなく、保障が一生涯の保険です。一定期間まで支払うものと、生涯支払うものがあります。
途中解約には払戻金もありますが、目減りしてしまうことが多いでしょう。相続税対策としても使われます。
養老保険
保険期間が決まっており、貯蓄性があります。死亡時には保険金、満期には死亡保険金相当が受け取れます。ただし、保険料が高くなる傾向があります。
まとめ
ある日突然不幸が訪れた時、備えておけば残された家族の生活を大きく助けることができます。
また、事前に情報をまとめておけば、取引先に訃報を知らせやすくなるので、トラブルが最小限に収めることが可能です金銭面では公的、民間の制度を上手く組合せましょう。
話しづらい「死亡」についての備えですが、家族の将来のためにしっかりと話す場を設けましょう。

