年末に入ると、プライベートだけではなく取引先などビジネス上でのお付き合いがある企業や個人からお歳暮をいただく機会が出てくるものです。もしお歳暮を送っていない相手から届いた場合、マナー上はお返しとしてお歳暮を送るよりもお礼状を送る方が望ましいといいます。
そこで今回は、ビジネス上での付き合いがある人からお歳暮をいただいたときに書くお礼状の基本的な書き方とポイント、文例をご紹介します。
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お歳暮をいただいたらお礼状は必要?

取引先や上司などからお歳暮が届いた場合、こちらからはお歳暮を送っていないとお返しを送るべきか悩んでしまうことはないでしょうか。もちろん、お歳暮にお返しをしても問題はありませんが、お歳暮は感謝の気持ちを伝えるための贈り物なので、基本的にはお返しは必要ないとされています。ただし、お歳暮を確かに受け取ったことを相手に知らせつつ、お礼を伝えるためには、何らかの形でお礼の気持ちを伝えるのがマナーです。
お礼の気持ちを伝えるには電話やメールを使う方法もありますが、ビジネスマナーとしてはお歳暮のお礼を伝えるのであれば手紙やハガキでお礼状を作成して送るべきといえます。
ビジネス向けお礼状の基本的な構成と書き方

お礼状は手紙やハガキで作成するのが一般的で、目上の方や取引先などビジネスシーンでのお礼状は縦書きで書くのがマナーとなっています。また、パソコンで作成するよりも手書きの方が好ましいとされています。
お礼状の書き方は、基本的な構成が決まっています。以下では、最低限お礼状に書くべき要素を順を追って解説します。
1. 頭語
頭語とは手紙の冒頭に用いる言葉で、必ず1行目の最初に書きます。頭語には「こんにちは」という挨拶とともに、相手への敬意を表す意味が含まれています。また、後述する「結語」と必ずセットで使うもので、頭語と結語の組み合わせも決まっています。
2. 時候の挨拶
頭語のすぐ後に書くのが、時候の挨拶です。季節に合わせて相手のことを気遣う意味が含まれています。時候の挨拶は二十四節気に応じて使い分けるもので、使う月に適した表現が決まっています。
お歳暮のお礼状は12月中に送るものとなるはずですが、12月のいつ送るかによっても時候の挨拶は変わってきます。以下では、12月中であれば使える時候の挨拶とともに上旬・中旬・下旬ごとに使える時候の挨拶の例を挙げます。
| 12月中全般 | 師走の候 寒冷の候 雪月の候 |
| 12月上旬 | 初冬の候 小雪の候 |
| 12月中旬 | 大雪の候 短日の候 寒気の候 |
| 12月下旬 | 冬至の候 歳末の候 歳晩の候 |
3. お礼の言葉・相手を気遣う言葉
お歳暮をいただいたことに対するお礼の言葉は、時候の挨拶の後にシンプルに書きます。いただいたものによっては、より詳しく嬉しい気持ちを示すと、喜びを伝えやすくなります。
また、お歳暮のシーズンは寒い上に年末で多忙となる人が多いので、体調を崩しやすい時期です。相手を気遣う言葉では、そんな時期に合わせた体調を気遣う言葉を付け加えるといいでしょう。
4. 結語
結語とは、手紙を締めくくるための言葉です。前述したように、冒頭で使った頭語とセットになっている結語を使用するのがルールです。ビジネス向けのお礼状で用いられる頭語と結語の組み合わせには、主に以下のようなものがあります。
| 頭語 | 結語 |
| 拝啓 | 敬具 |
| 拝呈 | 敬白 |
| 謹啓 | 敬具または謹言 |
上記3つの組み合わせはいずれも、頭語が「謹んで申し上げます」、結語が「謹んで申し上げました」という意味を持ちますが、「謹啓」と「敬具」の組み合わせはさらに丁寧な表現で、目上の方に対してより敬意を示す際に用いられます。
5. 日付・差出人情報
お礼状の最後に、書いた日付を記載します。「○月吉日」という書き方がありますが、これでは日付がはっきりしないため、お礼状で使うことは避けるべきです。
日付の下には、差出人の氏名を記載します。会社名を入れる場合は、氏名の前に役職名も併記しておきましょう。
お礼状を書くポイント

お礼状は、お歳暮をいただいた際に限らず、さまざまな場面で書く機会があるものです。お礼状を書くときは、以下でご紹介するポイントに注意して作成・送付しましょう。
できるだけ早いタイミングで作成・送付する
お礼状は、できるだけ早いタイミングで送るのがベストです。お歳暮のお礼状であれば、遅くとも受け取ってから3日以内に作成して送付しましょう。もしお礼状の送付が遅れてしまった場合は、お礼状に一言遅れたことに対するお詫びを書き添えておくのがおすすめです。
お歳暮を手渡しで直接受け取った場合は、その場でお礼を伝えられます。親しい友人や親戚であればその場で口頭のみでのお礼で問題ありませんが、取引先などビジネス上のお付き合いがある方に対しては、いただいたその場でお礼を伝え、さらに後日お礼状を作成・送付した方がより丁寧です。
手紙には白の便箋・封筒がベスト
お礼状を出す方法としては、ハガキと手紙どちらでも問題ないとされています。ハガキが特に失礼にあたるわけではありませんが、特にビジネス関係の相手や目上の方に対して送る場合は、手紙が望ましいでしょう。
お礼状を書く際の封筒は白無地、便箋も罫線入りまたは無罫の白地が基本です。派手すぎるカラーやデザインは避けましょう。装飾がないシンプルな便箋と封筒が望ましいですが、ワンポイント程度のデザインや淡いカラーであれば特に差し支えありません。手書きをするときは、万年筆を使って書きましょう。
また、ビジネス向けのお礼状は前述したように縦書きがマナーではありますが、カタカナやアルファベットが多いなど、横書きの方が読みやすい文面となる場合は横書きで書いてもいいでしょう。
お歳暮のお礼状の文例を紹介

お礼状は長々と書くものではないため、決まった構成がわかっていれば書きやすくなります。基本は手書き・縦書きですが、以下では便宜上横書きでお歳暮のお礼状の文例をご紹介します。
文例1. 個人宛
| 拝啓 師走の候、○○様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 この度は、結構なお歳暮をいただきましてありがとうございました。家族ともども大変喜んでおります。 寒さはこれからが本番でございますので、お体をご自愛ください。 敬具 ○○年○月○日 (氏名) |
文例2. 会社宛て
| 拝啓 歳末の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。 この度は、お心遣いのお品をご恵贈いただきありがとうございました。 〇〇株式会社の皆様には、日頃よりお力添えをいただき、非常に心強く感じております。 来る年も引き続きご協力賜りますよう、お願い申し上げます。 まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。 敬具 ○○年○月○日 ○○株式会社 (役職)(氏名) |
まとめ
お歳暮を送っていない取引先などから受け取った場合は、お歳暮を返すよりも手書きの書面でお礼状を送った方がいい場合があります。お礼状はできるだけ早いタイミングで書くべきものですが、お礼状にはある程度決まった書き方があるので、年末の時期に合わせた時候の挨拶とともに押さえておけば、書きやすくなるでしょう。
起業・独立して事業を行っている方などは、取引先とのやり取りの中でお歳暮を受け取る機会が出てくるのではないでしょうか。そんなときに、今回ご紹介したお礼状の書き方などを把握しておけばスムーズにお礼状を作成・送付でき、ビジネス上のコミュニケーションも円滑になるでしょう。
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