「ありがとうございます」は、ほとんどの人が日常的に感謝を伝えるために使っているフレーズです。プライベートでもビジネスシーンでも非常に使う頻度の多いフレーズですが、日常生活では特に意味を考えずに反射的に使ってしまうことも多く使い慣れているので、正しい使い方を問われるとわからない、という方は案外多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「ありがとうございます」の基本的な情報や使い方、言い換え表現について解説します。
「ありがとうございます」とは

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「ありがとうございます」とは、幅広いシーンで感謝の気持ちを表せるフレーズです。「ありがとう」に「ございます」という丁寧語を加えた敬語表現で、尊敬語ではないものの目上の人に対して使ってもまったく問題ありません。
ちなみに、「ありがとうございます」とは元々は仏教用語の「有り難し」が語源といわれます。文字通り「有ることが難しい」という意味で、「他人から何かをしてもらうことはめったにない、ありがたいこと」、つまり感謝すべきことという意味から、「ありがとう」が感謝を伝えるフレーズとして使われたそうです。
「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の違い
感謝を述べる際、「ありがとうございます」ではなく「ありがとうございました」の方を使うことがあります。どちらも感謝を伝えるフレーズに変わりはなく、わずかの語尾の違いしかありませんが、使うシーンが異なります。
語尾を見てもわかるように、「ありがとうございます」は現在形、「ありがとうございました」は過去形です。基本的に、「ありがとうございます」は今起こったこと、してもらったことに対してすぐ感謝を伝えるときに使用します。一方、過去形の「ありがとうございました」は何かをしてもらってから時間が経過した事柄に対して使うのに適しています。
ただし、過去形の「ありがとうございました」は過去のこと、かつすでに完了した事柄について使うのがベストです。もし、過去から現在に至るまでに継続していることに対して感謝を伝えるには、過去形の「ありがとうございました」を使ってしまうと相手との関係がそこで終了、というニュアンスに取られてしまいかねません。
例えば、10年間勤務した会社を退職する際の挨拶で「10年間ありがとうございました」と過去形を使うと、過去10年間勤務、かつ今後継続することがない状況なので過去に対する感謝を伝えられます。これに対し、継続中のプロジェクトなどの会議に参加してもらった上司や取引先に「先日は会議にご出席いただきありがとうございました」と過去形を使うと、今後も継続するはずのプロジェクトの過程での感謝が伝わりづらく、今後関係が続くことがないというニュアンスが感じられてしまうことがある点が問題です。そのため、お礼の対象となる事柄がたとえ過去のことであっても、今後も関係を継続する場合は現在形の「ありがとうございます」を使う方がいいでしょう。
また、すでに終了している過去の事柄であっても、現在形の「ありがとうございます」を使うことで感謝の気持ちをより強く示せることもあるので、特に取引先など今後も関係を続けたい相手に対しては現在形を使うのが無難です。
「ありがとうございます」は漢字で書くべき?
「ありがとうございます」を感じで書くと「有難う御座います」となります。ひらがなと感じどちらを使っても、誤りではありません。手書きのメールや文書などで書くときは、漢字を使った方が丁寧でフォーマルと思われるかもしれませんが、必ずしも漢字で書けば丁寧に感じられる訳ではない点に注意が必要です。
漢字は、使うべきところで使うのが基本ですが、漢字とひらがなの使い分けには読みやすさも重視されます。ひらがなだけが長く続くと読みにくくなり、漢字が多過ぎても読みにくくなります。「有難う御座います」も漢字が多いので読みやすいとはいえず堅苦しい印象がある上、人によっては読みにくいと感じる表記です。
現在はひらがなで「ありがとうございます」と書くのが一般的ですが、漢字を多用する文書で使うにはひらがなのみのフレーズが浮いてしまうことがあります。そのため、文書の雰囲気に合わせて漢字かな交じりかひらがなのみかを使い分けるといいでしょう。
丁寧に感謝を伝えられる「ありがとうございます」の使い方

「ありがとうございます」だけでも感謝の気持ちを伝えられますが、さらに強い感謝の気持ちを伝えるには、以下でご紹介する2つのコツがあります。
一言プラスする
「ありがとうございます」の前に、一言プラスしてみるのが1つ目のコツです。以下に挙げる例が、よく使われる一言です。
・誠にありがとうございます。
・本当にありがとうございます。
このように、一言を前に付け加えるだけで「ありがとうございます」を強調でき、強い感謝の気持ちを表せます。上記2つの例のうち、「誠に」の方はかしこまった印象がある言葉なので、目上の人やビジネスの場でも使用できます。
感謝している事柄を付け加える
「ありがとうございます」を強調するには、上記の一言以外に感謝の対象である事柄を具体的に付け加える方法もあります。
・いつもお気遣いいただき、ありがとうございます。
・このたびはご多忙の中ご出席いただき、ありがとうございます。
これらの例は、日頃からお世話になっている方への気遣い、会議や打ち合わせなどに出席してもらったことに対する感謝を表す言い回しです。感謝の対象を加えることで、単なる「ありがとうございます」よりも感謝の意を伝えやすくなります。
「ありがとうございます」の言い換え表現

「ありがとうございます」は、さまざまな表現で言い換えが可能です。何度も繰り返し感謝を伝えるフレーズを使いたいけれど「ありがとうございます」が繰り返されてしまう場合や丁寧に感謝を伝えたい場合は、以下でご紹介する言い換え表現を使ってみましょう。
・ビジネスシーンで使える表現
感謝いたします
感謝申し上げます
御礼申し上げます
「感謝」は「ありがとう」をより丁寧にした言い回しなので、フォーマルな場で感謝を伝えるときに適しています。「御礼」は主にメールや文書などの書き言葉として、目上の人に対して失礼なく使用できます。
・軽い感謝を伝える表現
助かります
相手をねぎらう気持ちを伝えられるので、同僚は後輩などに対して軽く感謝を伝えるときに使える言い換え表現です。「助かる」は上から目線になってしまうことがあるので、目上の人に対しての使用は避けるのが無難です。
・謙遜を込めて感謝を伝える表現
恐縮です
恐れ入ります
痛み入ります
相手から感謝を受けたとき、ほめられたときなどに謙遜を込める場合に使う表現です。「恐縮」には感謝に加えて申し訳ないというへりくだったニュアンスも含まれているので、謙遜している気持ちを表せます。
まとめ
「ありがとうございます」は、ビジネスからプライベートまで使う機会が幅広いフレーズです。日常生活では何気なく使っているだけですが、正しい使い方や言い換え表現を覚えていればビジネスシーンでも活用できるようになります。
特にメールやチャットツールで文章のみでのやり取りを行うことが多い在宅ワーカーの方やフリーランスの方は、感謝を伝えるフレーズのバリエーションを増やしておくと業務を進める上で役に立つでしょう。
今回ご紹介した情報を参考に、上手に感謝を伝えてみてください。

