「予て」は「かねて」と読み、「以前から」「前もって」という意味がある言葉です。ビジネスシーンでは「予て」を使うことで、より丁寧な印象を与えられます。
そこで今回の記事では、「予て」の意味や読み方、「兼ねて」との違いについて詳しく解説します。使い方や言い換え例文なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「予て」の意味と読み方
「予て」は「かねて」と読み、「以前から」「前もって」と同義の言葉です。例えば、「予てからの約束を守る」という文では、「以前からの約束を守る」という意味になります。「予て」は何かがすでに計画されていたり、期待されていたりする状況を示す際に使用されます。
日常会話だけでなく、書き言葉でもよく使われる表現です。また、「予てから」とも書かれ、「前もって」や「ずっと前から」と同じ意味合いを持ちます。
「予て」と「兼ねて」の違い

「予て」と「兼ねて」はどちらも「かねて」と読みますが、意味が異なります。「予て」は「以前から」や「前もって」という意味で、例として「予てからの計画」があります。過去から続いている状況や状態を表します。
一方、「兼ねて」は「同時に」という意味で、2つ以上の役割や機能を兼ね備えている場合に使う言葉です。例えば「仕事と趣味を兼ねている」というように、同時に複数のことを行う状況を指します。
「予て」を使えるビジネスシーン

「予て」は前もって準備を進めていた事柄について説明する際に使用されるケースが多いです。具体的には、以下のようなビジネスシーンで使われます。
- 作業やプロジェクトなどの進捗状況を共有するとき
- 企画を発表するとき
- 依頼するときや依頼の件で確認するとき
「予て」は文章だけでなく、口語として使うこともできる言葉です。ビジネスシーンなど丁寧に表現したいときに適しています。
【シーン別】「予て」の使い方と例文

「予て」は、以前から計画や準備がされていたことを示す表現です。事前に何かが行われていたことを強調し、相手に対して情報の共有や状況の説明を行えます。特にビジネスの場面では計画的な行動や準備が重要であり、「予て」を使うことでその計画性や準備の徹底をアピールできます。
会議を案内する場合
関係者各位
平素より大変お世話になっております。
予てよりご案内申し上げております通り、次回のプロジェクト進捗会議を以下の通り開催いたしますので、ご確認の上ご出席くださいますようお願い申し上げます。
日時:◯年◯月◯日(◯)◯◯:◯◯~◯◯:◯◯ 場所:◯◯
議題:
- プロジェクトの現在の進捗状況報告
- 今後のスケジュール調整
- 新しい課題の検討および解決策の議論
予てより準備を進めておりました議題に関する資料を添付いたしますので、事前にご確認いただき、会議にお持ちください。
ご多忙中とは存じますが、何卒ご出席の程よろしくお願い申し上げます。
敬具
株式会社〇〇 プロジェクトマネージャー ◯◯ ◯◯
新商品の発表会を案内する場合
件名:新製品発表会のご案内
いつもお世話になっております。◯◯株式会社の◯◯◯◯です。
この度、予てより準備を進めてまいりました新製品「◯◯」の発表会を予定しております。この新製品は市場に革新をもたらすと確信しており、多くの皆様にその魅力をご紹介したいと考えております。
発表会の詳細は以下の通りです。
- 日時:◯◯年◯◯月◯◯日(◯曜日) 午後◯時から
- 場所:〇〇会◯◯(住所:〇〇市〇〇町◯◯◯)
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。ご多忙中とは存じますが、ぜひこの機会に新製品「◯◯」の魅力をご体験ください。
何かご質問やご要望がございましたら、お気軽にご連絡ください。
敬具
◯◯ ◯◯
契約書の確認を依頼する場合
件名: 契約書の確認依頼について
◯◯様
いつもお世話になっております。私たちは、新しく取り決めた契約書について、貴社のご確認をいただきたく存じます。
この度、契約内容をより円滑に進めるため、予てよりご相談させていただいておりましたが、改めて最終確認のため、ご一読いただければ幸いです。
ご不明な点やご質問等ございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。ご多用のところ恐れ入りますが、ご対応いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
◯◯ ◯◯
プロジェクトの完了報告をする場合
件名: プロジェクト完了報告について
拝啓、〇〇様
いつもお世話になっております。〇〇プロジェクトの完了について、ご報告申し上げます。
この度、〇〇プロジェクトは予定よりも早く、すべてのタスクを完了することができました。予てご連絡いたしました通り、目標を達成するためにチーム一丸となって努力してまいりました。
詳細については、添付の報告書をご参照ください。今後の展開についても、何かご質問やご指示がございましたらお知らせください。
お忙しい中、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
〇〇 〇〇
「予て」の類義語・言い換え表現

「予て」は丁寧な表現なのでビジネスシーンで使用できますが、かしこまりすぎている場合もあります。状況によって他の言葉で言い換えると、相手に良い印象を与えられるでしょう。「予て」の類義語・言い換え表現として、以下のような言葉が挙げられます。
- 前もって
- あらかじめ
- 前々から
下記では、それぞれの例文を紹介します。
前もって
「前もって」とは、ある行動を取る前に準備や計画を立てて行動することです。具体的には、予定された出来事や活動に備えて、時間的余裕を持って準備や手続きを整えることを指します。ただし、「前もって」の方が先に何かを伝えておきたいという意味合いが強いです。
- 会議の準備を前もって行ってください。
- プレゼンテーションのスライドは前もって確認しておいてください。
- 契約書の内容を全ての関係者に前もって共有しておきます。
あらかじめ
「あらかじめ」は、物事が始まる前に報告や準備を進めたいときに使います。「あらかじめ」を使った例文は以下の通りです。
- 参加者全員に資料をあらかじめ送付しておきます。
- 打ち合わせの日時をあらかじめ調整しておいてください。
- プロジェクトの進捗報告をあらかじめスケジュールに合わせて提出します
前々から
「前々から」は「ずっと前から」と同じ意味を持つ言葉です。「予て」とも同じ意味合いですが、「前々から」は以前から現在まで続く様子を表現するニュアンスがあります。「前々から」を使った例文は以下の通りです。
- 顧客からの要望は前々から受けており、その改善案を検討しています。
- このプロジェクトの計画は前々から進めてきたもので、予定通りに完了しました。
- 市場動向を前々から分析しており、新製品の開発に役立てています。
「予て」を使用してビジネスシーンでのコミュニケーションを円滑にしよう
「予て」は「以前から」「前もって」という意味があり、ビジネスシーンでも使える丁寧な表現です。使い方を覚えておくと、取引先や上司とのコミュニケーションがスムーズになります。ただし、状況によってはかしこまりすぎている印象を与えてしまう場合もあるので、類義語や言い換え表現も覚えておくと安心です。ぜひ本記事を参考にして、ビジネスシーンで「予て」を使ってみてください。

