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「思います」はどう使えばいい?敬語表現や使う際の注意点、言い換え方法

「○○だと思います」のように、「思います」という表現はビジネスだけではなく日常会話でもよく使われています。自分の考えや主張、推測などを伝えるときに便利な表現ではありますが、使い方によってはあまり良い印象を持たれないこともあります。

今回は、主にビジネスシーンで使う際の「思います」の意味や使い方、敬語表現に加えて、使う際の注意点を解説します。

「思います」の意味と使い方

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「思います」は日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われているので、その意味を意識して使っているという方はさほど多くはないかもしれません。

「思う」という言葉は日常的に使う頻度が多いので、言葉の意味そのものを理解している方は多いはずですが、「思います」は「思う」に丁寧語の「ます」を語尾に付け足した丁寧語です。「思う」には「考えを持つ」「信じる」「判断する」など使い方によって意味が異なってきます。

「~と思います」とした場合、何かについての意見や主張を示す際に用いる確定表現として使えます。「~かと思います」として使う場合は断定を避けて物事を推測する不確定表現となり、目上の人に対して丁寧に意見を主張する際にも使用可能です。

「思います」の確定表現と不確定表現について、例を挙げてみましょう。

1.その計画は、順調に進んでいると思います。
2.これら3つの商品の中では、お客様にはこちらが適しているかと思います。

1は計画が順調であることを主張している意味で「思います」を用いた、確定表現です。これに対し、2は3つの選択肢の中で相手に合っているものを勧める意見を、断定せずに伝えている不確定表現です。不確定表現としての「思います」では、2と同じ使い方で前置きとして「ご多忙かと思いますが」などとしても使えます。

「思います」の敬語表現

「思います」は丁寧語なので、目上の人に対して使う言葉として問題はありません。お客様や取引先などの社外の人向けに更に丁寧に「思います」を使いたいときは、謙譲語や尊敬語でも使用できます。

相手に対して敬意を示したいときは、謙譲語または尊敬語を使うといいでしょう。自分をへりくだることで相手を持ち上げる謙譲語では「存じます」や「所存です」、相手を持ち上げる尊敬語では「お思いになる」「思われる」と表現します。

なお、謙譲語の「存じる」は「思います」以外に「知っている」という意味でも使われます。「知っている」という意味で使う場合は目的語として何を知っているかを明確にする必要がある点が、「思います」という意味で使うときと異なる点です。

「思います」を使う際の注意点

「思います」は使われる頻度の高い表現なので、使い方を特段意識することは多くはないでしょう。しかし、日常生活で使う分には問題がない使い方だったとしても、ビジネスシーンでは問題となる可能性があります。特にビジネスで「思います」を使うには、以下の注意点を押さえておきましょう。

言い切ることが必要な場合もある

「思います」は考えや主張を示す表現ですが、不確定表現の場合はもちろん、確定表現として使う場合であっても言い切っているように感じてもらえないことがあります。「思います」を語尾に使っていると、伝えようとしていることに対して自信がなさそうだったり、責任を曖昧にしておこうとしていたりする印象を与えかねません。自分の考えや主張や責任感ををはっきりと示すなら「思います」を使わずに別の表現で言い切ることも重要です。

例えば「来期は目標を達成したいと思います」とすると、目標達成への熱意が弱い印象があります。言い切って「来期は目標を達成します」のした方が、熱意が強く伝わりやすくなります。

「思います」「思っています」が口癖のようになっていて、何度も使ってしまうことはないでしょうか?語尾にこれらの言葉を使う癖がついていると、実行力に疑問を持たれてしまうこともあるので、言い切り表現も意識して使うようにするべきです。

多用を避ける

言い切りが必要な場面もある点と共通しますが、「思います」を使いすぎることも好ましくありません。「思います」を連発してしまうと文章に違和感が出るだけではなく、言い切り表現が必然的に少なくなり、相手に自信のなさや曖昧さを感じさせてしまい、消極的でマイナスの印象を与えてしまうからです。また、「思っているだけで実行に移さないのでは」と実行力に疑問を感じさせてしまいかねない点も、多用を避けるべき理由です。

マイナスの印象を避けるためには「思います」の多用を避け、複数回使いたいときは他の言葉や表現で言い換えてみましょう。

主語を明確にする

「思います」は敬語ですが、伝える相手によってはより丁寧に、謙譲語や尊敬語を使うのが適切なケースもあります。では、どのように敬語を使い分ければいいのかというと、主語を明確にするのがポイントです。

「思う」のが自分であれば「思います」を使うことが多くなりますが、主語が目上の人や取引先などの社外の人物である場合は、主語が自分か相手かによって使うべき言葉が変わってきます。

例えば、「このプランについてどう思うか」を目上の人に尋ねる場合、主語は相手にあるので「どう思いますか」は不適切です。この場合は、尊敬語の「どうお思いになられますか」の方が適切でしょう。その反対に、自分が「どう思うか」を尋ねられた場合の回答では、自分に主語があるため「○○と存じます」と謙譲語で自分を低くして答えます。

このように、目上の人や取引先などに対して「思います」を使うシーンで謙譲語と尊敬語を使い分けるためには、主語を明らかにすることが求められます。

二重敬語に注意する

目上の人に対して丁寧な言葉遣いを心がけることは大事ですが、丁寧にすることを意識するあまりに誤った敬語を使ってしまうことがあります。「思います」を使う上で注意したいのは、敬語を2回重ねる「二重敬語」です。

間違いやすい例が、「お思いになられる」という表現です。一見丁寧な表現に思われますが、これは「お思いになる」と「なる」の2つの尊敬語が使われている二重敬語にあたります。文法的に誤りなので、この場合は「お思いになる」のみにすべきです。

「思います」を言い換えるには

「思います」を何度も使うことは好ましくないので、複数回使いたいときは同じような意味を持つ言い換え表現を活用しましょう。

「思います」と同等の意味を持つ言葉では、以下がよく使用されます。

・考える
・感じる

・思っています

より深く考えていることを示すには「考える」、自分が受けた印象を伝える際は「感じる」が使えます。「思っています」は「思います」と似た印象がありますが、思っていることを強く伝えたいときに用いられます。その他にも、願いを伝えたいときに使う「願う」、何かについて信じているを伝えられる「信じる」なども、「思う」の言い換え表現として使えます。

「思います」を何度も使いそうな場合は、これらの言い換え表現を伝えたいニュアンスに沿って使い分けましょう。

まとめ

「思います」は日常的にもよく使われる表現なので、自分の意見や主張などを伝えるときについ語尾に付ける癖がついている方も多いのではないでしょうか。便利な表現ではありますが、繰り返し使うことはできるだけ避け、目上の人には正しい敬語で使う必要があります。

「思います」をビジネスシーンで使うには日常会話より気を配らなければなりませんが、言葉を使うスキルは副業や起業・独立をした際のクライアントとのやり取りでも役立つスキルです。まずは今回解説した言葉の使い方から見直して、正しく自分の思いや主張を伝えられる言葉を使うスキルを身につけてビジネスに役立ててみましょう。

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この記事を書いた人

Iku

フリーランスメディア編集部。
歴10年以上のWebライター。

在宅ライターの副業をきっかけに、専業ライターとして開業。
主にコラム記事、ニュース記事を執筆。

パソコンとネット回線さえあればどこでも仕事ができる環境を活かし、コロナ前は1年の半分を海外で、現在は日本国内のどこかと自宅を行ったりきたりの生活をしながら自由に働いています。

趣味は旅行、音楽フェス・コンサート。