風水とは、中国で昔から用いられている「身の回りの環境を変えて運気をアップしよう」という考え方です。現代では、インテリアの配色や部屋の位置などを決めるときに利用されており、運気が上がる色・方角などを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、風水の基本知識に触れながら、風水における色の意味を紹介します。財布や玄関・トイレマット、カーテンなどの色で悩んでいる人は参考にしてください。
風水とは?色と運気の関係性

風水の歴史は古く、もともとは中国の学問として人々の生活に根付いていました。ここでは、風水の歴史や現代での考え方、色との関係性といった基本知識を紹介します。
風水は中国で発祥した環境哲学
風水とは、今から5,000年以上昔に中国で生まれた環境学のことで、もともとは家を建てたり、住む場所を探したりするときの知恵として利用されていました。「この地域は川が氾濫しやすいから家を建ててはいけない」「土砂崩れが起こりやすく街づくりに適さない」といった昔ながらの伝承に天文学、地理学などを組み合わせた学問が、風水のもとになったと言われています。
風水における色の役割は?
中国で生まれた風水は日本で広まり、独自の思想に発展しました。現在では、衣食住や行動など「身の回りの環境すべてを使って運気をアップしよう」という考え方に変化し、部屋づくりなどのヒントとして活用されています。
現代の風水は「五行思想」という考え方がベースとなっており、色はそれぞれ意思を持っていると考えられています。
五行思想とは?
自然界にあるすべてのものは「木・火・土・金・水」の5要素(五行)に分類でき、それぞれ「陰」「陽」いずれかの性質を持つという考え方です。色や方角だけでなく、男性・女性、昼・夜など世の中に存在するものはすべて五行に含まれます。たとえば、身近なものを「木・火・土・金・水」に分類すると下記のようになります。
- 木:木製のインテリア/緑/東/東南
- 火:プラスチック製品/赤/南
- 土:陶器/茶/南西/北東
- 金:金属類/黄色/西/北西
- 水:暗い場所に置いたガラス製品/薄い青/北
相生(そうじょう)・相剋(そうこく)の関係
また「木・火・土・金・水」はお互いを生かして運気を高めあう「相生(そうじょう)」の関係、対立して運気を低下させる「相剋(そうこく)」の関係があります。「木・火・土・金・水・木」の順に隣り合う要素が相生関係になっており「木」は「火」を、「火」は「土」を、「土」は「金」を、「水」は「木」のエネルギーを高める性質があります。
風水では相生関係を持つものを生活に取り入れ、運気をアップしていくことが大切です。たとえば「木」の性質を持つ東側の部屋に、「水」の性質を持つ青のものを取り入れると運気がアップします。
運気をアップする8色!風水における意味とは

このように、風水ではどの色が「木・火・土・金・水」の性質を持つのかを知ることが大切です。ここでは運気アップに効果的な8色をピックアップし、それぞれの性質や風水的な意味を紹介します。
【緑】木の性質・癒しの運気
「木」の性質を持つ緑は、健康をつかさどる色です。調和や癒し、ストレス軽減などに効果があることから、人が集まるリビングなどに差し色として使うのがおすすめです。また玄関、トイレなどに観葉植物を置くと家の運気を安定させてくれます。
【赤】火の性質・運気の活性化
「火」の性質を持つ赤は、運気全体を活性化する色です。人気をアップしたり積極性を高めたりする効果があるため、ここぞという場面は洋服やアクセサリーなどに赤を取り入れるとよいでしょう。強いエネルギーを持つため、部屋全体を赤でまとめまり全身を赤い服で統一するのではなく、差し色としての使用が適しています。
【紫】火の性質・鋭い感性
紫は「火」の性質を持ち、インスピレーションや感性、高貴さなどを象徴する色です。知性や気品、芸術、才能などを活性化する効果もあり、自分に自信を持ちたいときに身につけるとよいでしょう。
【ピンク】火の性質・女性の運気をアップ
「火」の性質を持つピンクは、女性の運気と関係性が深い色です。愛情や愛嬌をアップし、穏やかな人間関係を後押しします。恋愛運・結婚運をアップする効果もあるため、ピンクのアクセサリーやキーホルダーなどを身につけるのもおすすめです。
【黄色】金の性質・収入アップ
「金」の性質を持つ黄色は、金運をつかさどる色です。宝くじを当てたいときや収入をアップしたいときなどは、財布を黄色にするのがおすすめです。また精神的な刺激や喜びを求める色でもあり、恋愛のドキドキ感を味わいたいときにも適しています。
【白】金の性質・疲れを浄化
白は「金」の性質を持ち、浄化を表す色です。疲れや不運を払い、運気をリフレッシュする効果があるため寝室のカーテンやシーツなどに取り入れるとよいでしょう。またトイレや浴室など、汚れやすい場所にあえて白を取り入れると運気をアップしてくれます。
【薄い青】水の性質・人とのつながり
薄い青は「水」の性質を持っており、人とのつながりを強化する色です。周囲からの信頼感を高め、コミュニケーション能力をアップしてくれます。冷静さや発展を表す色でもあるため、パソコンケースや筆箱などに取り入れると仕事運がアップするでしょう。
【黒】水の性質・守りを固める
黒は「水」の性質を持っており、邪気を払う効果があります。隠の気が強いため、インテリアなどのメインカラーとして使うのは避けたほうがよいでしょう。小物やオブジェ、アクセサリーなど差し色として使うと、望まない人間関係などから守ってくれます。
風水における方角と相性のよい色は?

ここでは、方角ごとに相性のよい色を紹介します。インテリアや小物などに取り入れて、運気の上昇・安定を目指してみてください。
北と相性がよい色は?温かみのあるピンク・クリーム色
北は恋愛運や金運などをつかさどる方位です。隠の気を持つため、温かみのあるベビーピンクを配置してバランスを取るとよいでしょう。部屋全体が明るく柔らかい雰囲気になるように意識し、クリーム色や白などをメインカラーにするのもおすすめです。
東と相性がよい色は?青・赤
「木」の性質を持つ東は、「水」の性質を持つ青と好相性です。成長や発展、勉強などをつかさどる方位なので、オーディオ系や電気コード類、パソコン周りの備品などに青を取り入れると仕事運がアップするでしょう。また差し色で赤を取り入れると運気を後押ししてくれます。
南と相性がよい色は?黄緑・ベージュ
南は人気運や直感、クリエイティブな才能をつかさどる方位です。「火」の性質を持つため、相生関係にある「木」の性質を持つ色と相性がよく、黄緑のインテリアや観葉植物、ベージュの壁紙などがおすすめです。
西と相性がよい色は?黄色・ゴールド
西は「金」の性質を持っており、豊かさを象徴する方位です。商売運や金運を上昇したい場合は、西側の部屋に黄色やゴールドのインテリアを置くとよいでしょう。パステルイエローやアイボリーと、カーテンやソファなどの面積の広いインテリアに使うのもおすすめです。またピンクを差し色で使うと恋愛運アップが期待できます。
色・方角を意識した風水インテリアで運気をアップ
風水とは、身の回りの環境に目を向けることで、運気をコントロールする考え方です。色や方角、身につけるもの、部屋に置くインテリアなどはすべて「木・火・土・金・水」の5要素に分類できるという「五行思想」がベースとなっており、それぞれに相性のよい組み合わせがあります。北側の部屋にはピンクの小物、東側の部屋には観葉植物を置くなど、方角にあった色を取り入れて運気アップを目指してみてください。