「マインドフルネスって何?」「マインドフルネスの効果は?」など、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。マインドフルネスとは、意識を「今」だけに集中する状態のことです。
集中力や睡眠の質の向上、不安やストレスの軽減など、さまざまな効果が期待できます。また、朝や寝る前の隙間時間に実践できることも魅力の一つです。
今回の記事では、マインドフルネスの意味について詳しく解説します。効果や瞑想のやり方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、過去や未来ではなく「今」だけに集中する状態のことです。また、その状態を作るための瞑想を指す場合もあります。
マインドフルネスは仏教がベースとなっており、今この瞬間の心身の状態や周りの状況をあるがままに知覚して受け入れるのが目的です。
ここ数年特に注目度が集まっており、日常生活だけでなくビジネスで取り入れられることも多くなりました。マインドフルネスは精神面や身体面に加えて、仕事面でも大きな効果を期待できます。
マインドフルネスの効果

マインドフルネスは、1970年代よりアメリカを中心に科学的・医学的な研究が進みました。現在、効果が最も実証されている瞑想の一つと言われています。マインドフルネスによって得られる効果は以下の通りです。
集中力がアップする
マインドフルネスを朝に実践すると、集中力アップの効果が期待できます。余計なことを考えない状態になるため、仕事のパフォーマンスが上がるでしょう。生産性向上に繋がるので、マインドフルネスを導入している企業もあります。
睡眠の質が高まる
マインドフルネスを夜に実践すると、睡眠の質が高まります。日中活発になっていた交感神経の働きが抑えられ、副交感神経が優位になるためです。脳がリラックス状態となり、深い睡眠に入りやすくなります。寝つきが悪かったり、睡眠が浅かったりなど、睡眠に悩みを抱えている場合は、寝る前にマインドフルネスを実践してみてください。
不安やストレスが軽減される
不安やストレスは、一般的に過去や未来の出来事に対して抱きます。マインドフルネスで「今」に集中することで過去や未来を考える回数が減り、自然と不安やストレスも軽減されるでしょう。また、自分を客観視できるようになるため、感情をコントロールしやすくなります。
自己理解が深まる
マインドフルネスを実践すると、自分の感情をコントロールできるようになります。また、「なぜ苛立ったのか?」「なぜ不安に思ったのか?」など、マイナスの感情の原因を特定する余裕も生まれるでしょう。自分を客観視することで、自己理解も深まります。
マインドフルネスに不向きな人の特徴
PRSD(心的外傷後ストレス障害)や重度のうつ病を抱えている人は、マインドフルネスを実践することでさらに症状が悪化してしまう可能性があります。瞑想している間に過去の強いトラウマがフラッシュバックし、パニックに陥るケースも考えられます。
マインドフルネスによってどのような症状が起こるのか、本人でも予測するのは難しいです。そのため、マインドフルネスを実践したいときは、必ずかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
マインドフルネス瞑想のやり方

瞑想をする場所や時間帯、長さは自分で決められます。具体的なやり方は以下の通りです。
姿勢を整える
床か椅子に楽な姿勢で座り、左右の坐骨に均等に体重を乗せて骨盤を安定させます。手は上下どちらかに向けて、楽な位置に乗せます。ゆっくりと背筋を伸ばし、目は閉じてください。瞑想をする場所はどこでも大丈夫ですが、最初のうちは静かな場所がおすすめです。周りに人がいたり、物音がしたりすると、気が散ってしまうことがあります。
呼吸に意識を向ける
姿勢を整えたら、呼吸に意識を向けていきます。できるだけ深くゆっくりと呼吸するのがポイントです。また、息を吐いてから吸うまでの間隔を長くして、体の奥まで酸素を行き渡らせます。
意識を呼吸に戻す
瞑想は何も考えない状態が最も理想的です。しかし、いきなり何も考えない状態を作るのは難しいため、意図的に呼吸に集中することで余計なことを考えていない状態を作ります。それでもしばらく呼吸に意識を向けていると、雑念が出てくるはずです。
そのようなときは浮かんできたことを受け入れ、再度呼吸に意識を向けましょう。繰り返し行うことで、「今」だけに集中する練習にもなります。
マインドフルネスを実践するときのポイント

マインドフルネスを実践するときのポイントとして、以下の4つが挙げられます。
- 毎日継続する
- 実践する目的を明確にする
- すぐに効果は出ないことを念頭に置く
- 雑念が出てきても受け入れる
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
毎日継続する
マインドフルネスを実践する場所や時間帯に決まりはありません。ただし、毎日継続することで、より効果が現れやすいと言われています。仕事や育児で忙しい方は、1日1分でも良いので隙間時間に実践してみましょう。
瞑想するときは、スマートフォンのアラームをセットして実践するのがおすすめです。時間を測るために時計を見たり、スマートフォンを開いたりすると、呼吸に意識が向かなくなってしまいます。
実践する目的を明確にする
マインドフルネスを実践する前に、目的を明確にすることが大切です。「頭の中をスッキリさせたい」「不安やストレスを解消したい」「心を落ち着かせたい」など、目的は人によって異なります。目的を持つことで、効果も感じやすくなるでしょう。
すぐに効果は出ないことを念頭に置く
マインドフルネスは、すぐに効果が出るわけではありません。効果を実感するまでに、最低でも2ヶ月程度はかかると言われています。マインドフルネスを生活習慣として取り入れると、負担を感じずに継続しやすいです。
マインドフルネスを実践するタイミングとしておすすめなのは、起床後や寝る前など活動を切り替えるときです。朝に瞑想をすると集中力アップ、夜に瞑想すると睡眠の質の向上が期待できます。
雑念が出てきても受け入れる
マインドフルネスを実践すると、どうしても雑念が出てきてしまうことがあります。「雑念が出てくる=瞑想できていない」という訳ではないので、ネガティブに考えないようにしましょう。
マインドフルネスでは「できる・できない」「良い・悪い」などの判断は必要ありません。雑念が出てきたと気づくこともマインドフルネスの一環です。何も考えず、ありのままを感じて受け入れることが大切です。
1日1分からマインドフルネスを始めてみよう
マインドフルネスを実践することで集中力や睡眠の質の向上、不安やストレスの軽減など、さまざまな効果が期待できます。効果を得るためには、毎日継続する必要があります。仕事や育児で忙しい方は、1日1分からマインドフルネスを始めてみましょう。
マインドフルネスを実践しているときに雑念が出てきた場合は、ネガティブに考えず受け入れるのがポイントです。呼吸に意識を向ける練習を繰り返すことで、自分の感情もコントロールできるようになります。ぜひ今回の記事を参考にして、マインドフルネスを実践してみてください。