働き方が多様化した今、仕事の探し方も多様化しています。
フリーランスが仕事を探す方法として挙げられる一つが、「エージェント」や「仲介業者」と呼ばれるサービスの利用です。では、エージェント・仲介業者とはどのようなサービスなのでしょうか?
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フリーランスエージェントとは?
フリーランスエージェントは営業から契約までを代行してくれるサービスです。営業代行からバックオフィスまで支援してくれて、自分のスキルや希望の条件を登録しておくだけでエージェントがマッチする案件を紹介してくれるというものです。
エージェントはクライアントとフリーランスの間に入ってくれる仲介役で、出会いを円滑にする役割を担っています。契約成立のためにフリーランスの経歴書やスキルシートのブラッシュアップ、面談への同席などサポートをしてくれます。
さらに契約締結のための事務処理・業務開始後の請求業務・確定申告など、フリーランスが業務に集中できるようなサービスもあります。
クラウドソーシングとの違いは?
フリーランスが仕事を探す方法としてメジャーなサービスのひとつにクラウドソーシングがあります。フリーランスとクライアントを結びつけるという点ではコンセプトにさほど変わりはありません。
しかし、クラウドソーシングでは自分で案件をピックアップし、クライアントと条件など詳細な打合せをしなければいけません。自由に仕事をやりたい時にやれる、というメリットの一方で探す時間がかかってしまうデメリットもあります。
その点フリーランスエージェントはフリーランスに代わってクライアントに対して効果的なアプローチをしてくれます。フリーランスの強みを活かす営業力と信頼性は魅力的でしょう。フリーランスエージェントなら契約締結までのステップを効率化することができるのです。
フリーランスエージェントのメリット・デメリット
便利なフリーランスエージェントですが、良いことだけではありません。
メリットとデメリットを比較して、利用するかの検討材料にしてくださいね。

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メリット
フリーランスエージェントを利用する大きなメリットは、安定した仕事の受注が見込めること。
個人事業主として直接契約ができない大型・高単価案件を受注できる可能性があります。さらに、プロジェクトが終了してもすぐに次の案件を紹介して貰えることもあるので、仕事が切れてしまうリスクを下げることができます。
フリーランスエージェントを通すことで安全性が高くなるのもメリットです。フリーランスでトラブルを経験した人の割合は約40%にも及び(2021年10月以前の1年間を対象)、その中でも「報酬の支払い遅延」「一方的な仕事内容の変更」「不当に低い報酬額」が上位を占めています。
フリーランスエージェントが仲介に入ることで不透明・不平等などの緩和が期待できるでしょう。
出典:日本労働組合総連合会 「フリーランスとして働く人の意識・実態調査2021」
デメリット
フリーランスエージェントの多くは、需要が大きく単価も高いIT系に集中しています。事務系などでは利用できる可能性が低くなってしまうでしょう。
また、報酬から約10~30%の手数料が引かれるので手取り額はその分少なくなります。
また営業活動をフリーランスエージェントに外注することにより、ノウハウが蓄積できないのはデメリットかもしれません。新規開拓ノウハウ、クライアントとの関係構築、交渉力、事務能力を磨く機会を失うことにも繋がります。依存しすぎると独立した働き方を目指していたつもりが、フリーランスエージェントの従業員のようになりかねません。
フリーランスエージェントの選び方
メリットとデメリットを理解した上で、フリーランスエージェントを利用する際はどのようにサービスを選べばよいでしょうか。
ここでは選び方のポイントを4つご紹介します。

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1.複数に登録する
フリーランスエージェントは、自分の都合良く、常に自分に合った仕事を紹介してもらえるわけではありません。自分のスキルや希望条件、競合となる他のフリーランス、市場動向などによっては仕事に空きがでてしまう可能性はあります。そんな時、複数のエージェントに登録していれば仕事の穴を塞ぎやすくなるでしょう。
フリーランスエージェントも会社によって強みが違います。自分のスキルや希望条件に適う案件とエージェントとの強みが噛み合っていないこともあります。エージェントからのサポートは定期的な連絡がいいか?など相性もありますので事前に確認することが大切です。
とはいえ、登録数が多すぎても把握しきれなくなってしまうので、3社程度に絞って利用するのがオススメです。
2.案件数をチェック
十分な案件数があるか?はフリーランスエージェント選びでは重要です。一般的に案件数が多いほど会社の組織力があると判断できます。その際は全体の案件数だけで判断せずに、自分の希望条件とマッチする案件がどのくらいあるかどうか?まで確認しましょう。
例えば、JavaScriptを使った案件を探しているとしましょう。
A社:全体1000案件 内、JavaScript案件100案件
B社:全体400案件 内、JavaScript案件200案件
ぱっと見ではA社は規模が大きく安心できそうですが、JavaScriptに限ればB社の方が多いですよね。B社はJavaScript案件に強みがあり担当者もJavaScriptの知識が豊富である可能性が高そうです。フリーランスとしては案件のミスマッチを防止できるかもしれません。
3.マージン率が公開されているか
手数料がいくら掛かるか?を「マージン率」と言います。フリーランスエージェントのサービスを利用する代わりに、フリーランスは報酬から一定額をマージンとして支払う必要があります。マージン率が公開されているフリーランスエージェントは信頼度が高いと言えるでしょう。
マージン率は利用する回数に応じて下がっていくこともあります。優秀なフリーランスを囲い込めれば、フリーランスエージェントの利益に繋がるからです。
4.フルリモート可かどうか
企業に常駐する案件や定期的にミーティングのため出社する必要がある案件もあります。しかし、フリーランスエージェントが東京など大都市に拠点を構えているように、地方の案件は少なめです。
在宅で可能なフルリモート案件は意外と限られています。地方で活動しているフリーランスの場合、フルリモート案件を多く持っているフリーランスエージェントを選ぶ必要があるでしょう。
でも、数あるエージェントの中から選ぶのは大変ですよね。
次項からは、状況別におすすめのエージェントをランキング形式でご紹介します。
独立したばかりの人にオススメのエージェント
Midworks(ミッドワークス)

Midworks(ミッドワークス) はIT系フリーランスエンジニア専用のエージェントです。クライアントはベンチャー、中小企業、大手企業と豊富に取り扱いがあります。案件数3,300件以上でPHP、Python、Ruby、AWS、iOSなどさまざまな言語に対応しているためマッチングしやすいでしょう。
また、エンドユーザーの直受けで月額100万円以上の高単価案件から週3で掛け持ち可能の案件もあります。さらにフルリモート案件もあるので、フリーランスエージェントの中でも比較的自由度が高いでしょう。
独立したばかりの人にMidworksがオススメなのは充実の福利厚生があるから。
フリーランスは雇用保険がなく、年金保険でも不安がありますよね。Midworksでは一定の条件を満たせば、途中で仕事が途切れてしまっても60%までの報酬補償があります。
さらに保険料負担額50%(最大7万円)や交通費支給(最大3万円)と会社員のようなサポートも。書籍購入などスキルアップ支援、会計ソフトFreeeの無料利用、福利厚生がパッケージされているサービスの利用など豊富な点が特徴です。
それでいてマージン率は約20%と比較的低く抑えられています。
高収入を目指したい人にオススメのエージェント
フォスターフリーランス

ITフリーランスを中心として25年以上の実績を誇るフリーランスエージェントです。最高報酬230万円を掲げていて、高単価案件を多数揃えています。
フォスターフリーランスは担当スタッフの質の高さが持ち味。フリーランスやIT業界動向や紹介する企業情報のフィードバックが豊富です。職務経歴書のブラッシュアップだけではなく、クライアントの担当者がどんな人柄かを教えてくれるなど、フリーランスの不安を取り除く気配りがあります。
契約成立後も定期的なサポートがあり、業務で問題があれば解決の手助けをしてくれるのも嬉しいポイントです。その分、即戦力かつ高スキルの能力が求められるため未経験者は案件を紹介して貰えないかもしれません。活動拠点も東京都内が中心なので注意しましょう。
→ ✅フォスターフリーランス
ギークスジョブ

平均年収867万円以上と業界トップクラスの水準がギークスジョブです。東証プライム上場企業で20年以上の実績があります。取引先も3,400社以上で安心できるクライアントが揃っています。
案件はBtoC系が多めで、WEB系経験を持つフリーランスが多く所属していると言われています。高収入な案件が多い分、即戦力であることが求められるので業界で経験を積んで独立したフリーランス向けと言えるでしょう。
ギークスジョブスは週5日勤務の案件が中心ですが、リモート案件が80%と豊富で柔軟な働き方もできます。しかし、東京、大阪、福岡がメインなので地方在住だと案件は限られてしまうかも。
起業とキャリアアップ支援にも積極的です。福利厚生サービスの「フリノベ」は会計ソフトの割引サービスや確定申告セミナー、メンタルケアを含めたヘルスケアサービス、オンラン学習など約50種類の豊富な優待を受けることができます。マージン率も20%程度と低い水準で想定されているのも魅力的です。
→✅ギークスジョブ
安定して働きたい人にオススメのエージェント
レバテックフリーランス

レバテックフリーランスはIT・WEB系のフリーランスエージェントです。運営母体のレバテック株式会社は転職エージェントや学生向けの就活支援サービス、プログラミングスクールなど幅広い活動範囲とノウハウを持っているのが強み。
登録者数32万人、年間提案数10万件を超える業界最大級の規模を誇っています。対応している言語や職種も幅広いので自分の専門分野の仕事が見つかる可能性も高いでしょう。直エンドの高単価やリモートワーク可能な案件も少なくありません。
専門知識豊富なコーディネーターによるマッチングの上手さも特徴です。現場ベースでニーズを把握し、ミスマッチを避けることができます。クライアントとフリーランスの契約成立後も、専門担当が現場の雰囲気や人間関係が良好か、悩みがないかなど月1回程度の頻度でヒアリングを行っています。
レバテック株式会社は転職サービスも展開しているためキャリア相談や求人紹介サービスを利用することができます。正社員として働くか、フリーランスとして働くかに迷った場合でも選択肢を広く持つことが出来るでしょう。
福利厚生サービスには税理士紹介や会計ソフトの利用割引など経営面での支援、スキルアップや交流会でのキャリアアップのためのサービスも利用できます。ライフイベント関係に合わせたプラントして賃貸、住宅購入での割引制度、出産や引っ越しなどでのお祝い制度と長期で働ける制度が揃っています。
地方に住んでいる人向けのエージェント
テックストック

テックストックは18年以上の確かな実績があるフリーランスエージェント。フリーランスへの正当な報酬提供の実現を掲げており、原則2次受けより深い階層の案件は取り扱っていません。
取引先も上場企業が多いので高報酬を狙うことができます。ただし、WEB系の案件が中心なのでデザイン系にとってはチャンスが少ないかもしれません。
活動エリアは北海道、関東、東海、関西、九州北部と広範囲。地方勤務やUターンに力を入れていて、案件検索には「北海道案件特集」「福岡案件特集」のようにカテゴリーが設定されています。東京に集中しがちなフリーランスエージェントとしては貴重な存在でしょう。
→ ✅テックストック
まとめ
フリーランスエージェント・仲介業者はIT業界を中心に活躍しているフリーランスの強い味方です。
エージェントが仲介に入ってくれるので営業活動に時間を割く必要がなく、トラブルにも強いことがメリット。ですが手数料などデメリットもありますので比較をして利用するかどうかを検討しましょう。
利用目的をはっきりとさせることがエージェント選びのコツ。ランキングも参考にしながら、自分のスキルと働き方にあったエージェントを賢く利用しましょう。
フリーランスエンジニアの現実!やばい!?向いている人の特徴や対策とは
フリーランスのPMOとして働きたい!未経験でも可能?メリット・デメリット・年収