暑い日に季節感がある涼しげなビジネスメールやメッセージが届いたら、「この人は気が利くな」「さすが、仕事ができるな」と思われるでしょう。
夏の時期に季節感があるメールを送るためには言葉の知識や経験が必要ですが、一番必要なことは相手を思いやる優しい心です。断片的に使用しても、十分相手には伝わるはずです。
それでは、どうすれば夏の時期や暑い日に適切な季節感がある挨拶メール・メッセージが送れるのか、書き方と文例について具体的に解説していきます。
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季節感がある夏の挨拶メールの書き出し・結びの挨拶 例文
まず、「夏」の定義についてですが、夏至が6月21日からなので、6月22日以降は夏の挨拶を意識したメールを送っても大丈夫です。
一般的には「春」は3,4,5月を指しますが、春は意外と長いので、夏の挨拶をする前にカレンダーを見て、何月になっているのかチェックしましょう。
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6月(水無月)の結びの挨拶
・6月の結びの挨拶(漢語調)
以下は「漢語調」と呼ばれ、ビジネス文書を作成する際に使用されます。
- 薄暑の候、〜(6月上旬)
- 向暑の候、〜(6月下旬)
- 梅雨晴れの候、〜(梅雨明け〜6月下旬)
・6月の結びの挨拶(和語調)
こちらは「和語調」と呼ばれ、カジュアルな印象の夏のメールやメッセージに使用します。
- 向暑の候、暑い日が続きますがどうぞご自愛くださいませ。
- 梅雨の晴れ間に日差しと夏風を感じられました。ご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
- 梅雨晴れの折、お元気でご活躍のこと、なによりと存じます。
- 長雨(霖雨/りんう)が終わり、久しぶりの青空を嬉しく思う今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
言葉の使い分けはセンス次第ですが、霖雨(りんう)などといった一般的に読みにくい・読めない漢字は相手を選びます。あまり難しすぎると自己満足になってしまうので注意が必要です。
6月に送るメールについてもっと詳しく知るにはこちらを参考にしてください
7月(文月)の結びの挨拶
暑中見舞いは小暑(7月7日頃)から立秋前日(8月7日頃)に使用しましょう。使う時期が間違ってしまわないように注意してください。
・7月の結びの挨拶(漢語調)
- 梅雨明けの候、〜(7月上旬)
- 仲夏の候、〜(7月上旬)
- 盛夏の候、〜(7月上旬〜中旬)
- 大暑の候、〜(7月中旬〜下旬)
- 酷暑の候、〜(7月下旬)
・7月の結びの挨拶(和語調)
- 梅雨明けも間近。暑い日が続きますが健康には十分にご留意ください。
- 梅雨明けで本格的な夏を感じる暑さですね。お元気でお過ごしでしょうか。
- 盛夏の候、暑中見舞い申し上げます。
- 猛暑のみぎり、体調を崩されませんようにご留意ください。
結びの挨拶は「季語+相手を思いやる気持ち」をセットにすれば、ある程度自由にオリジナルで作っても問題ありません。慣れてきたら、定型分をコピペするだけではなく、相手に合わせた結びの挨拶をすると、日本語の奥深さを楽しむことができます。
7月に送るメールについてもっと詳しく知るにはこちらを参考にしてください
7月の和風月名・異称・別名の読み方・意味-七夕月・愛遭月など
8月(葉月)の結びの挨拶
一般的には7月・8月はおおまかに「夏」で区切られますが、暦の上では8月8日頃が「立秋」で季節が秋になります。
残暑見舞いは立秋以降〜9月上旬に使用しましょう。
・8月の結びの挨拶(漢語調)
- 立秋の候、〜(8月8日頃)
- 残暑の候、〜(8月8日以降)
- 残夏の候、〜(8月中旬〜下旬)
- 季夏の候、〜(8月中旬〜下旬)
- 晩夏の候、〜(8月下旬)
・8月の結びの挨拶(和語調)
- 残暑が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
- 立秋とはいっても秋には程遠い暑さですね。ご無沙汰しておりますがお元気でしょうか?
- 残暑お見舞い申し上げます。いかがお過ごしでしょうか。
- 残暑厳しい折、どうぞご自愛ください。
- 暑い日が続きますが、体調崩されませんようご自愛ください。
8月に送るメールについてもっと詳しく知るにはこちらを参考にしてください
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暑い日や夏に使える友人や親しい人へ送るメッセージ・DM
もっとカジュアルな結びの挨拶を紹介していきます。友達同士のLINEやDMなどのメッセージで送る際に利用してはいかがでしょうか?
と言っても、中高生・学生の若年層にはあまり結びの挨拶というのは一般的ではないので、社会人になってから「大人のたしなみ」として利用してみるのはいかがでしょうか?
- 紫陽花のカタツムリに癒される毎日です。雨もなかなか良いね。
- ビールと枝豆が夜になると恋しい時期ですね。ところで次の日曜はご都合いかがでしょうか?
- 太陽が燦々とした毎日、いかがお過ごしでしょうか。
- どうもご無沙汰です。ネッククーラが手放せない季節になってきたね。
- スイカが美味しい季節になってきたね。ところで最近流行ってるかき氷屋があるんだけど、日曜は空いてる?
日本では古来から、言葉遊びが大好きな国民です。最近も流行り出していますが、俳句を読むことやダジャレを言い合うことも言葉遊びの一種です。また、よく歴史上で言われているのが寿限無(じゅげむ)」という噺です。「寿限無寿限無〜五劫の擦り切れ〜…」と読むのですが、いまとなってはどこらへんが面白いのかさっぱりわかりませんが、今も昔も言葉を入れ替えたりして遊び心を持つことで、人と人とのつながりを深めるきっかけとなっています。(万葉集の現代訳なんかも面白いですよ!)
是非楽しみながら季節ごとの挨拶をマスターしてみてくださいね。