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懸念・危惧・心配・懸案 の使い方は?言葉の意味の違いと例文

心のお悩みやストレス・困ったらプロに相談

何かを心配する、不安な気持ちなどを表す言葉は多くあります。「懸念」「危惧」「心配」「懸案」といった言葉もその一部ですが、言葉の意味の違いや使い方がいまいちよくわからないという方もいるでしょう。

そこで今回は、これら4つの言葉の意味の違いや使い方、例文を解説します。

「懸念」「危惧」「心配」「懸案」の意味

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「懸念」「危惧」「心配」「懸案」は、似たような意味を持つ言葉です。これらの言葉はネガティブなことに対して使うことが多いので、良いことが起こると見込まれることに対して使うことはほぼありません。しかし違いがわからず、使い分けが難しいと感じることはありませんか?

これら4つの言葉を上手に使い分けるために、まずはそれぞれの言葉の意味を知りましょう。

「懸念」の意味

「懸念」は「けねん」と読み、「懸」には「心にかかる」「引っかかる」、「念」には「思う」という意味があります。この2つの漢字を組み合わせた「懸念」は、「気になって不安になること」「心から離れないこと」など、まだ起こっていないことに対しての不安を感じるという意味を持ちます。

「心配」に近い意味を持ちますが、「懸念」は比較的硬い表現なので日常会話よりもビジネスシーンで使われることが多い言葉です。

「危惧」の意味

「危惧」は「恐れる」「危ぶむ」という意味を持ち、第三者からの視点でこれから起こることに対して悪いことになる、良くない事態になることを予想して心配するという意味があります。「懸念」と似た意味を持ち、こちらも硬い表現として使われますが、「危惧」の方が危機が迫っている、切迫している状況を表現しています。

会話で使うことは少なく、書き言葉で使うのが一般的です。上記の意味で文章内で使うこともあれば、「絶滅危惧種」のように絶滅の危機が迫っていることを示す言葉としても使用されています。

「心配」の意味

「心配」には、「物事を気にかけて心を悩ますこと」または「気にかけて面倒を見たり世話をしたりすること」という意味があります。漠然とした不安を感じるときに使うので、比較的広く使える言葉です。似たような意味がある「懸念」ほど硬い言葉ではなく、日常生活でも多くの人が使っています。気にかかることの対象がはっきりしていること、ネガティブな意味以外に明日の天気などにも使われる点が、「懸念」とは異なります。

また、面倒を見たり世話をしたりするという意味で使われる点も、「懸念」と大きく異なる点です。

「懸案」の意味

「懸案」は「けんあん」と読み、「解決を迫られているにもかかわらず解決できていない問題や事柄」、「以前から引きずっていて解決できていない問題や事柄」という意味があります。「懸念」は将来のことに対しての不安を示しているのに対し、「懸案」は過去から引きずっている問題や事柄に使うという点が違いです。

「懸案」は「懸案事項」などの言葉に使うことがありますが、かなり硬い言葉なので日常会話で使うことはまずありません。

「懸念」「危惧」「心配」「懸案」の使い方と例文

4種類の似たような意味を持つ言葉の違いを見ても、いまいち違いがピンとこないという場合は、例文をチェックしてみると使い方や違いがわかりやすくなります。そこで、「懸念」「危惧」「心配」「懸案」の使い方と例文をご紹介します。

「懸念」の使い方と例文

「懸念」は将来起こるかもしれないことに対して心配するという意味があるので、以下のようにこれからのことに対して使います。

・大雪の影響によって交通状況の悪化が懸念されます。
・不祥事の発覚により、その企業の今後の経営が懸念される。
・今後も物価高が続くのではないかと懸念している。

過去に将来のことを不安視していたことがあった場合でも、以下のように「懸念」を使用できます。

・以前から懸念されていた問題は無事に解決しました。

「危惧」の使い方と例文

「危惧」はこれから悪いことが起こるのでは、というときに使いますが、「危」という漢字が入っていることからもわかるように、「懸念」よりさらに危機的な状況に陥る可能性がある場合に使用します。

・環境汚染によって生態系の破壊が危惧されている。
・先日の地震によって土砂崩れのリスクが危惧される。
・会社の将来を危惧している。

「心配」の使い方と例文

「心配」は日常生活で使用する機会が多い言葉なので、基本的な使い方はほとんどの方が把握しているでしょう。「心配」を使うには「懸念」や「危惧」のように対象となる事柄が起こるタイミングやその内容が限定されておらず、現在から将来の事柄までに使えます。

・家族全員が父の健康を心配している。
・明日の天気が心配だ。

前述したように、「心配」には「面倒を見る」や「世話を焼く」などの意味がある点が、他の言葉との大きな違いです。このような意味で「心配」を使用する場合は、以下のように使います。

・ご心配をかけてしまい、申し訳ありませんでした。
・一人暮らしの母を心配して、定期的に連絡を取っています。

「懸案」の使い方と例文

過去から現在に至るまでに続いている問題などに使用する「懸案」は、お役所言葉といえるほど硬い言葉なので、使うシーンや文章も硬い文章がほとんどである点が特徴です。

・その懸案事項がやっと解決した。
・日本の少子高齢化は長年の懸案となっている。

「懸念」「危惧」「心配」「懸案」を言い換えるには

ここまでご紹介した4つの言葉は似た意味を持つものの、正確な意味はそれぞれ異なるため、言い換え語も変わってきます。では、どのような言葉で言い換えられるのかを解説します。

「懸念」の言い換え語

「懸念」の言い換え語には、「恐れ」または「憂慮」という言葉があります。いずれも「何かを心配すること」という意味を持つので、懸念と同様の意味として言い換えられます。また、「危惧」も危機が迫っている場面では「懸念」の言い換え語として使用可能です。

カジュアルな言い回しにしたい場合は、「心配」のほかに「不安」が使えます。

「危惧」の言い換え語

「危惧」は「危惧する」と使うのが一般的ですが、これを言い換えるには「憂慮する」「不安がる」が使えます。

場合によっては「懸念」や「心配」も言い換え語として使えますが、「懸念」には対象となる事柄に対して不安を感じるというニュアンスが含まれるので、使う文章によっては言い換えることで完全に同じ意味ではなくなる可能性がある点に注意が必要です。

「心配」の言い換え語

「物事を気にかけて悩ますこと」という意味で使う「心配」を言い換えるには、「気にする」「憂う」「案じる」などが使用できます。「心配」のもう1つの意味である「気にかけて面倒を見たり世話をしたりする」という意味で使う場合の言い換え語には、「気を遣う」「配慮する」などがあります。

「心配」はさまざまなシーンで使える言葉なので、言い換えるには使うシーンに合った言葉を選びましょう。

「懸案」の言い換え語

「懸案」は解決が迫られているにもかかわらず解決できていない、過去から続いている問題に対して使うので、「未解決問題」という言葉で言い換えられます。問題という点にこだわらなければ、「不安要素」も使えます。より広い意味で使う場合は、「未確定」を使ってもいいでしょう。

まとめ

同じような意味を使う言葉でも、微妙なニュアンスの違いがあります。ビジネス上で文章のやり取りをする際に使い方を謝ると、異なる意味で捉えられてしまう可能性もあるでしょう。文書作成に不安がある方は、スキルを売買できるフリーランスワーカー.jpで文書作成などの事務作業の依頼が可能です。特に文書の作成はビジネスにかかわる要素なので、自分で作成する際は意味をしっかり把握しておきましょう。

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この記事を書いた人

まるりん

フリーランスワーカー.jpの創設者 株式会社乙栄商会 代表取締役 乙丸英広。パソコン1台、資産50万円を元手に2013年10月 足立区の実家で起業。

株式会社乙栄商会は、10期目突入。設立から400社以上の企業から6,500件以上の新規取引を創出。(※1)最近では上場企業のwebメディアの編集業務や小室哲哉さんの楽曲アーカイブを請け負う。

2021年 経済産業省から補助金の採択をされる。
2023年 協力会社のご縁があり、資金調達成功。
現在は自社webメディアのフリーランスメディア.jpを育てている。

(※1=2013年〜2023年9月現在)