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「お大事になさってください」の意味やメールで使える例文、言い換え・返答の仕方

体調が悪い方に使われることが多い表現に、メールのほか手紙や口頭でも使われる「お大事になさってください」があります。今回は、「お大事になさってください」の意味や使う際の注意点とともに、言い換え表現、返答の仕方について解説します。

「お大事になさってください」の意味

「お大事になさってください」とは、ケガや病気などで体調不良となっている相手を気遣い、早く回復する願いを込めて使われる表現です。

「お大事に」とは、「大事」に「お」を付けた丁寧表現で、「大切なこと」「重大なこと」などを意味します。「なさる」は「する」の尊敬語、「ください」は「くれ」の丁寧語です。これら3つの丁寧な言い回しを使った「お大事になさってください」は、相手の体調が悪い状態を重大なことと捉えて、早期回復を願うための丁寧な言い回しといえます。

「お大事になさってください」の使い方

「お大事になさってください」は、体調が悪いことが確定している人に対してのみ使う表現です。相手の体調が悪いかどうか定かではない場合に使うことには適していないので注意しましょう。

「お大事になさってください」のみでも丁寧な表現ですが、より丁寧に表現したい場合は、以下のように文頭に副詞を付け加えます。

  • どうぞ
  • どうか

「お大事になさってください」を使う際の注意点

「お大事になさってください」は、相手の状態によっては誤った使い方になる可能性がある表現です。基本的な注意点を押さえて、正しく使用しましょう。

目上の人に省略形で使わない

日常会話で体調を気遣う際に「お大事に」とシンプルに使うことは多いでしょうが、「お大事に」は「お大事になさってください」の省略形です。固すぎない表現なので友達や家族などの親しい間柄の人に対して使うことは問題ありませんが、目上の人に対して使うのには不向きです。上司や取引先の人に使う場合は、必ず省略せずに使いましょう。

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重症度によって使い分ける

軽いケガや風邪程度の軽症の人に対して体調を気遣うときは「お大事に」のみでも問題ないことが多いですが、もし重症度が高いケガや病気の場合は、親しい人であっても省略せずに「お大事になさってください」と丁寧な表現を使う方がいい場合があります。親しい人に送る気遣いのメールでも、状況に応じて表現を使い分けることが大事です。

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「ご自愛ください」と混同しない

「ご自愛ください」とは、「あなたの体を大事にしてください」という意味を持つ表現です。「お大事になさってください」の言い換えにも使えると思われがちですが、そもそもこの表現は体調が悪いことが確定している人に対して使います。

一方、「ご自愛ください」は「体を大切にしてください」という願いを込めて、メールや手紙の結びの言葉として使われていますが、体調を崩している人に対しては使いません。つまり、「お大事になさってください」とは使用シーンが異なるため、体調が悪い人に対して「ご自愛ください」を言い換え表現として使うことは避けましょう。

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メールで使える「お大事になさってください」の例文

相手の体調を気遣って回復を願う「お大事になさってください」は丁寧な表現なので、目上の人に対して送るビジネスメールでも使えます。そこで、メールで「お大事になさってください」を使う際の例文をご紹介します。

体調を崩した本人に対して使う場合

目上の人や取引先の相手がケガや病気で体調を崩していると聞いた場合は、メールで以下のように「お大事になさってください」を使用します。

  • 先日ケガをされたと伺いました。無理をなさらず、お大事になさってください。
  • その後体調は落ち着かれましたでしょうか。どうぞお大事になさってください。

「お大事になさってください」は体調がすぐれない人に対して使う表現ですが、体調不良の人に書くメールでは、以下のようにメールの挨拶と併せて使う方法もあります。

・1日にも早いご回復をお祈りしております。どうかお大事になさってください。

メールを送る相手以外に対して使う場合

相手の体調を気遣う丁寧な表現「お大事になさってください」は、体調が悪い人に直接送るだけではなく、体調が悪い人の家族に対しても使用できます。ただし、前述したように体調不良が確定している場合のみ使える表現です。メールを送る相手の家族が体調不良と聞いたときに使いましょう。

また、相手の家族に対するお見舞いの気持ちを伝えるとともに、家族の体調不良によって負担がかかるメールを送る相手への気遣いの気持ちも併せて伝えるのもいいでしょう。

  • お子様が体調不良と伺いました。○○さんも無理をなさらぬよう、お大事になさってください。

「お大事になさってください」の言い換え表現

相手の体調を気遣うときに使う「お大事になさってください」は、他の表現でも言い換えが可能です。

養生なさってください

「養生」とは、体を大切にして健康状態を良好にするという意味を持つ言葉です。どちらかというと、軽い体調不良よりも重いケガや病気によって回復するまである程度時間がかかることが見込まれる人に対して用いられます。そのような重い状態から早く回復するよう、願いを込めて使います。

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静養なさってください

自宅や病院でゆっくりと心と体を休めて、回復に専念してくださいという気持ちを込めた表現です。目上の人に使えることはもちろん、仕事を気にすることなく休んでくださいという意味が含まれているので、同僚や友達など身近な人にも使えます。

「お大事になさってください」に対する返信の仕方

もし自分がケガや病気になった場合、上司や取引先などからのお見舞いのメールや手紙を受け取ることがあるでしょう。「お大事になさってください」という言葉をもらったら、以下のように返答をしましょう。

  • お気遣いいただきありがとうございます。皆様にご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんが、お言葉に甘えさせていただきます。

このように、気遣いの気持ちに対するお礼、体調不良によって穴を開けることに対するお詫びとともに、お見舞いの言葉を受け入れることを示します。

体調が悪い家族に対して「お大事になさってください」という言葉をもらった場合は、家族の状況を説明しつつ、今後の予定が見通せるのであればその旨を伝えましょう。

  • ご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。妻(娘)は病状が落ち着いているので、明日は通常通り出勤予定です。

自分の体調不良で「お大事になさってください」というメールを受け取ったとしても、まだ十分体調が回復していないとすぐ返答できないことがあるかもしれません。メールや手紙を受け取ってから返答までに時間が空いてしまったときは、「返信が遅くなり申し訳ございません」と冒頭でお詫びの言葉を付け加えましょう。

正しく使って相手の体調を気遣いましょう

「お大事になさってください」はケガや病気などが原因で体調が悪い人に対して、気遣いの気持ちや早い回復を願うために使う表現です。体調が悪いことが確定している人のみに使う表現ですが、使い方によってはビジネスシーンだけではなくプライベートでも活用できます。

今回ご紹介した情報を参考に、「お大事になさってください」を正しく使い分けましょう。

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この記事を書いた人

Iku

フリーランスメディア編集部。
歴10年以上のWebライター。

在宅ライターの副業をきっかけに、専業ライターとして開業。
主にコラム記事、ニュース記事を執筆。

パソコンとネット回線さえあればどこでも仕事ができる環境を活かし、コロナ前は1年の半分を海外で、現在は日本国内のどこかと自宅を行ったりきたりの生活をしながら自由に働いています。

趣味は旅行、音楽フェス・コンサート。